2008/04/27

あの事故を風化させないために・・・
























乗客106人と運転士が死亡、562人が重軽傷を負った兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故から4月25日で3年となり、今日尼崎市で、参加型ワークショップ「4・25 あの場所を忘れない」 ~土地の記憶を辿る~ が開催され、その準備手伝いとワークショップへの参加をしてきました(せいじんさん、いーさん、まささんお疲れ様でした)。今回参加するにあたり僕は、事故と全く関係なく、あの場所が今どうなっているのかさえ知らないのにこの場にいていいのか?という不安がありました(ちなみに同じような気持ちを持って参加した人も少なくなかったようです)。しかし僕はWSの中で、ある被害者の家族の方と話をした時、その方は「事故の風化が最も怖い。このことを知らない人にこそこの事故のことを少しでも知ってほしい。そして何かを考えてほしい。そうでなければあの事故からは何も残らなくなってしまう。」と言われていました。また、その方の息子さん(つまり被害者の方)は、自作の曲をギターの弾き語りで歌われたのですが、その歌詞に「誰でも知ることができるのに、誰も知ろうとしない」という内容の言葉がありました。事故の被害者の方々はそのことを周りから言われたくないのではなく、逆に事故を経験した人間としてもっと多くの人に広めたいと思っていることを知りました。もしかしたら、今回のWSに参加しなかった人の中にも、事故を知らないから、という気持ちから参加できなかった人もいるかもしれません。しかし決して、知らないから関係ないのではなく、必ずどこかで自分と関係があると思います。僕らは大抵みんな電車で長瀬駅まで通っているわけですから・・・。例えば、自分の家族・恋人があの電車に乗っていたら・・・ほんの少しでもいいですから想像してみて下さい。今、世の中で起きている悲しい事故や事件も同じです。決して他人事ではないことを、このWSで考えさせられました。
あの事故を風化させないためには、どうすればいいのか・・・。おそらく答えは見つからないと思います。でも、今日WSに参加した僕らには何ができるかを考えたとき、このブログでみんなに伝えようと思いました。今日できた僕らと事故とのつながりが徐々に広がって、あの事故が風化せず、みんなの心に残ればいいなと思います。
あと最後に、今回のWS参加で、テレビなどで取り上げられる問題に直接関わる可能性がたくさんあることがわかったことは、僕にとってとても大きなことでした。メディア上のみの興味で終わるのではなく、もっと直接関わる努力をしていきたいと思いました。


がっきー


<ワークショップの様子はこちら。>


3 件のコメント:

hisalab さんのコメント...

今日はおつかれさまです。
今日は本当に行ってよかったと思いました。普段はブラウン管を通してしか事故についての話を聞いたことがありませんでしたが、生の声を聞くとここまで感じ方が違うものかと衝撃をうけました。何を伝えたいとかはハッキリした答えはまだないですが、今日のWSに参加してみて実際事故に関わってない僕でも何か伝えることが出来るのではと感じました。次の機会があればその何かを見つけにぜひ参加したいと思います!!

皆さんも1度当事者の声を生で聞いてみてください。きっと考え方が変わると思います。

まさより

匿名 さんのコメント...

お疲れ様でしたっ!!
とても考えさせられる一日でした。

この事故に関して殆んど無関心でWSに参加した一人ですが、あの場にいた人の数や思いからこの事故が重大であったことに気付かされ、他人事と思っていた自分に反省しました。

被害者から拡がるつながり・コミュニティがあったからこそ、この考えをすることが出来たわけで、本当は無かった方が良かったのではないのかと…とても複雑な気分で、事故から3年経った今だからこそ考えられることだと思います。

けれども、このような事故があってはならない事だということ、伝えていかなければいけない声や物、場・空間があるという事は確かだと感じました。

匿名 さんのコメント...

どうもです。
まず、今回のワークショップに参加できたことに感謝します。機会を与えてくださった久先生に感謝。そして、熱い想いをひめた参加者のみなさんに、感謝します。
今回、僕はサブ・ファシリテーターとして参加しました。ファシリテーショングラフィックという技法を使って、みなさんの想いをカタチに残すということで、自分ができることを全うしました。そう、これが僕にとって、あの事故について、出来ることなんです。
今回のワークショップは、とても質の高いワークショップだったと感じました。テーマとしては、かなりシリアスな内容でしたが、参加者一人ひとりの気持ちや会場の雰囲気に一体感が感じたれたからです。

先生が「他人事にするのが一番いけない、自分事として考えることが大切である」とおっしゃっていました。
全くその通りだと思います。

今日も明日も、僕たちは電車に乗るのだから・・・