2009/09/05

ドイツ国際平和村(3)

ドイツ平和村の子どもたちを日本の子どもたちと決して比較しないで下さい。
子どもたちはそれぞれ大変なことがあり、幸せは比較するものではありません。

また、頑張っている子どもに頑張ってね!とは言ってはいけません。
もう彼らは頑張っています。
一緒に頑張りましょう。迷ったときは助け合いましょう。というべきです。


…人生の明暗を分けるという言葉があります。
一体何が“明”で、一体何が“暗”なのでしょうか。

死んでしまった子ども、死にそうな子どもの人生は暗なのでしょうか。
そして元気に育っている子どもが明の人生なのでしょうか。

他人が他人の人生を推し量ることはできません。
明か暗かは自分自身が決めることです。
人の人生を比較してはいけません。

死にそうな人の前で、あなたの人生は“暗”でしたね。と言える人はいないでしょう。

最初に言ったようにボランティアは志願してすることです。
決して奉仕ではありません。
相手に対して、下から目線でも、上から目線でもダメなのです。

一つ例を挙げます。

アフガニスタンのアリくんの夢は“一日一個リンゴを食べること”。
平和村で初めてリンゴを食べて美味しいと思ったのがきっかけです。

ちづるさんは内緒でアリくんにリンゴをあげました。
本当は特別扱いはいけないことなのですが、喜んでくれるのならと思い、こっそりあげたそうです。

リンゴを貰ったアリくんは大喜びです。
ありがとう、ありがとう!と涙を流して喜びます。

そんなアリくんの凄い笑顔に感動して、またリンゴを持っていこうと思いました。

つまりこのサイクルが、相互感動。。ホスピタリティです。
ボランティアはホスピタリティに溢れています。

この話には続きがあります。

アリくんに毎日リンゴを持っていきました。

1日、2日、3日…

4日目になると、もうアリくんから笑顔が消えていました。
これはアリくんから夢が消えたわけではありません。

夢がもっと大きくなったのです。
自国の両親にリンゴを食べさせたいとか、自分でリンゴを作りたいとか、それはアリくんの夢なので分かりません。
ですがこれが生きていく喜びなのかも知れません。


なぜ平和活動をするのか…、ちづるさんが最後に言っていたことです。
これは私も同じ意見でした。

苦しいからです。
そんな子どもたちがいることを知ってほっておくことが苦しいからです。
自分が苦しいのは嫌だから、そんな子どもたちをほっておくことはしたくないのです。
気持ちだけでは状況は変わりません。
だから自分にできることを探します。

最近ボランティアをやりたいという人が多いと思います。
社会のために何かしたいけど、何をしていいか分からないという後輩を多く知っています。

ボランティアをはじめる人へのアドバイスです。

・やっている人はやっていない人を責めないこと
・しんどければやめましょう。和を乱してしまいます。
・できることだけする。無理なことをするを余計大変な事態になることが多いです。
・誰にでもできることはあります。

ボランティアをしたいのではなくて、日常で生まれた感情に従った結果がボランティアという形になることを望みます。

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