ファスト風土化する日本＋生活景

Ｍ１福田です。
本を2冊紹介します。

「ファスト風土化する日本」
先生も何度か紹介され、OBのヤマネ先輩も修論で使われた本です。

この本でなによりも秀逸だと思ったことが、情報の集め方でした。

各種白書から政府の取り組んでいる問題を取り上げることで、現在の問題点と絡め、内閣府の行っている調査や総務省の「統計局」や「民力」その他研究機関の既存のデータをうまく自分の述べたい主題に活かしていて、自分の行った現地調査に加えることで、ストーリーや資料に幅を出しています。
こういった点では、僕たち学生がまちづくりや論文に取り組んでいく上で大いに参考になるのではないかと思いました。
また、この本ではこれから考えていかなければならないたくさんの問題提起がなされています。

研究室の本棚に並べておくので、内容自体も面白いですし、データの集め方については研究の幅が出るのではないかと思うので、興味があれば読んでみてください。

個人的には4章についてもっと知りたいと思ったのですが
特に1章・7章は読んでおいて損は無いのではないかと思います。
(7章にはリノベーションのコンセプトブックの紹介もありましたよ)


２冊目は読み始めたばかりなのですが、
日本建築学会が編集した「生活景」という本です。

こちらは日本の風景の貧困に対し
目に見えるものや背後に存在する営々と受け継がれた地域の歴史の備蓄やその上に培われた地域の文化を持つ「生活景」を社会関係資本と捉え多様さを求めた本です。
とても興味深い本なので今からじっくりと読んでいこうと思います。


最近信川先輩が嘆かれていたように「ホンゲル係数」が高くなって困ってます(笑)